人気ブログランキング | 話題のタグを見る

[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正

桃蹊堂窯さんの見学レポート、続きです。

[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_1651152.jpg
これは登り窯。斜面を利用して、階段状にかまくらのようなお部屋を数室並べた窯で、炎のめぐりや余熱を活かして焼成することができます。

「窯焚き」は、焚口に薪をくべて徐々に温度を上げてゆき、昼も夜もぶっ通しで2週間、1200度前後を保ちながら焼いてゆきます。
真冬でも半そでで汗が滴る、大変な作業。真夏の窯焚きの大変さは言うに及ばず、です。
窯焚き師さんたちや陶芸家さんたちの汗が、備前焼の炎の景色を作るというのも強く納得できます。


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_1644910.jpg
こちらは一番手前の部屋で、「うど(運道)」というそうです。
薪をくべる焚口に最も近いので、炎の勢いももっとも強く、大きな作品(壺や大きな花瓶、大皿など)を入れることが多いそう。

焚口の上部に見えるのは、窯神様へ祈りを捧げる、御祓いのための供物。
炎=自然の力を信じて、窯出しするまで、大切な作品を窯神様の手にゆだねます。


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_1714326.jpg
3連連なった、一番奥の部屋は「けど(煙道)」と呼ばれます。
「うど」から1200度前後の炎が斜面を駆け上がり「けど」に入るころには、炎は100度くらいに下がるそう。

強い炎が登り窯の中を走りぬけ、煙となって天に昇ってゆく・・・その過程で素晴らしい作品が焼きあがるのだ、と思うと、登り窯を見ている間じゅう、ワクワクしてたまりませんでした!


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_17152079.jpg
こちらはkazbizenさんが、日々研鑽を積まれているアトリエです。


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_17184683.jpg
年の瀬の、仕事納め後に伺ったのですが、綺麗に磨き上げられた「ろくろ」を見て、なんだか神聖な気持ちになりました・・・。
お正月は「ろくろ」にお餅を捧げて、新たな作陶が良いものになるよう祈願するのだそうです。
(kazbizenさんのブログ「備前焼 ロクロ生活」にも、その様子が載っています)

来年も、このロクロから、ますます素晴らしい作品が生まれますように!


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_17583383.jpg
これは、kazbizenさんが挽かれた急須。
取っ手を軸にして、立てることができる急須は、バランスがよく使いやすいといいます。

私は立つ急須を見たのは初めてで、とても興奮しました!
もっともっと研究して、いつか私もこんなバランスのよい急須が作れたらなぁ・・・!なんて・・・。


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_1724155.jpg
窯とアトリエの見学後は、少し離れた本店にもお邪魔させていただきました。
こちらにも、素敵な作品がぎっしり!


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_17285764.jpg
はむ夫は、こちらで素敵な徳利とお猪口に出会い、ずいぶん熱心に拝見していました。
「こんな素敵な備前焼で、美味しい日本酒を飲みたいな~!」と・・・。

「徳利とお猪口は、kazbizenさんにいつか作って戴こうね!」と話して、お店を後にしました。
いや~、はむ夫も、備前焼を好きになってくれてよかった♪


[2010お正月]備前の里へ:桃蹊堂窯見学(2)*1/20訂正_c0017505_1738040.jpg
このビアカップは、桃蹊堂さんから我が家に連れて帰ってきたものです。
どちらも、kazbizenさんが挽かれたそう。
はむ夫も私も、それぞれ好きな景色(焼け色=炎のあとが美しい)のカップを見つけて、大満足でした。

実際に使ってみると、口当たりがとてもよく(カーブが丁度いい)、飲みやすくてビックリ!
また、ビールの泡はきめ細かくクリーミーだし、日本茶を煎れてもまろやかな味になって、ビックリ!

炎で土を焼き締める備前焼には、遠赤外線効果があり、水を綺麗にするという分析結果を載せた新聞記事もありました。
花瓶や金魚鉢に備前焼を使うと水が腐りにくく、元気に長生きしてくれるようです。

ビアカップ、大事にガンガン使いまーす!


今後、kazさんは独立を視野に入れつつ、これまでの経験を活かしてますます作陶に打ち込みたいとおっしゃっておられました。
独立心を持ち、真摯で静かな目の光をたたえていたのが、はむ夫にも、私にも強く印象に残りました。

今後、ますますご活躍をされることと確信しています!
夫婦ともども応援させてくださいね。
お忙しい中ご案内いただき、どうもありがとうございました!今後とも、どうぞよろしくお願い致します♪

-------------

1月20日訂正:「うど」に(運道)を追加しました。
          「くど」→「けど(煙道)」と訂正しました。
          焼成の温度を「1200度前後」と訂正しました。
          鍵コメさま、ご指摘ありがとうございました★
by hamu_totoro | 2010-01-18 18:04 | 陶芸


パンやお菓子作り、畑仕事、陶芸、うたの楽しみを綴っています。作業療法士。たまにお仕事(精神障がいの方の支援)の話も。 ※日記に関係のないコメントやトラックバックは 削除させていただきます。


by hamu_totoro

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

タグ

ブログパーツ

link

お気に入りブログ

日々是日記 - リターンズ -
montblanc / ...
ご飯と器
おとなは、だれも、はじめ...
Cafe8センム日記
花屋&Cafeの話
土あそび
作陶日記 - つぐみ製陶...
happy days -...
ばーさんがじーさんに作る食卓
*花伝書*
ぱくぱくスタジオのパンダ日記
Kie*ものもの画帖
銀座 月光荘画材店
田中農園・ぺトラン 
The Lark Asc...
うつわやの、箸の上げ下げ
カオリラックスのリラック...
uto-uto to t...
代官山だより♪
お花いろいろ・レザンジュ...
ぴるりの気ままに日記
PURE CAFE
家事も仕事もぼちぼちと
Baking Diary
tsubomi.
K's Sweet Ki...
楽子の小さなことが楽しい毎日
Pure food li...
Psalm of The...
ばら屋さんのフラワーレシピ
hana* blog
My*Simple*Style
おうちを買おう
skippy's home
My slowlife ...
土遊布・どうゆうふう???
陶芸家・大江一人 『ロク...
代官山の手芸店 Merc...
おべんとう日記vol.2
いつか晴れた日に
ル・ポタジェ
Mis favoritos
カンタとハンナ
うつわノート
room 153+++
ユニオンスクエアの窯 ☆...
カエルのはんこ工房
Natural Life
natural life...
by the beach
vege dining ...
ブレーメン通信
ひろぽんのつぶやき
coupe-feti
JIM-NETニュース
O・ha・na・shi日...
YPSILONの台所 Ⅱ
えいえもん日記
新潟生活
粉もん☆マニア
Content S.K
糀 料 理 研 究 室 ...
アイシングクッキー&シュ...
召しませ!
『しかくいうつわ展』
ki-to-te・店番の日々。
おいしいおいしい うまいうまい
池田大介 器と余白

以前の記事

2016年 02月
2014年 10月
2014年 09月
more...

カテゴリ

はじめまして。
プロフィール
はむの日常
うた
手ごねパン
陶芸
手作りのもの
友部
築地・月島
作業療法
ハーブ園
忘れずにいたいこと

最新のトラックバック

検索

ライフログ


東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ [PR]


ベビーブック―もの、こと、おはなし [PR]


「たからもの」って何ですか [PR]


バッテリー [PR]


イントロデューシング [PR]


ブラバン!甲子園 [PR]


京都のお酢屋のお酢レシピ (アスキームック) [PR]


赤毛のアンの手作り絵本〈2〉青春編 [PR]

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧